


下呂 Art Discovery
Gero Art Discovery
PEOPLE
KAWATANI Kohei (Photographer), KITAGAWA Fram (Director)
岐阜県下呂市であらたに開催される芸術祭の総合的なグラフィックデザイン。総合ディレクターは北川フラム氏。
下呂を訪れた際に最も印象に残ったのは、樹木やシダ、苔、岩や川などの自然物から受ける圧倒的な感覚情報の豊かさだった。
特に川の水の、瀬から淵にかけて徐々に透明からエメラルドグリーンに変化する色の美しさや、光を反射したり透過したりする水面の質感に目を奪われた。
水量が豊富な早瀬は、川の中に点在する岩にぶつかって複雑な水紋を描いていた。
この場所を訪れる体験の感覚的な魅力を伝えるため、写真家の川谷光平氏と協働し、[写真的グラフィック]と、[グラフィック的写真]を組み合わせたビジュアルを制作することを考えた。
写真的グラフィック:「清流ロゴ」と「清流書体」
下呂の川で晴れた日に撮影した、太陽光が射し込んだエメラルドグリーンの川面の写真。その写真を画材として文字を描き、ロゴと書体を制作する。
水のうねりが文字の形に重なり、偶発的な形が生まれる。
グラフィック的写真:川谷氏によるイメージ
下呂の各所で撮影された複数の写真を、偶発性を取り込んだコラージュ的手法で重ね合わせる。
複数の写真が内包する、異なる時間・視点・モチーフは、互いの境界が曖昧になることで、夢の中のような浮遊感のあるイメージへと変化する。
下呂 Art Discoveryは、まず場所があり、その場所に向き合う中で制作されるサイトスペシフィックな展示が展開される芸術祭だ。
美術作品を鑑賞する中で、下呂という魅力的な場所と自分自身を再発見する体験。グラフィックデザインを通して、その体験への、一つの入口を作れたらと思う。